ブログ第9回、海村朋孝です。前回に引き続き、骨粗鬆症についてです。骨粗鬆症を治療せずに放っておくとどうなるのでしょうか。
骨粗鬆症とは、骨が弱くなって骨折しやすくなる病気です。からだの中の骨はほかの細胞と同じように、新たに作られること(骨形成)と溶かして壊されること(骨吸収)を繰り返しています。骨粗鬆症は、このバランスが崩れることでおこり、骨がスカスカになってきます。骨粗鬆症は圧倒的に女性、特に閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化と関わりが深いと考えられています。
骨粗鬆症の治療、予防による最終的な目的は、骨折を予防することです。骨折は日常の活動性や生活の質を低下させます。人が要介護状態になってしまう原因の10%以上に転倒、骨折が挙げられています。なかでも要介護の原因になりやすいのが大腿骨(太もものつけ根)の骨折ですが、この骨折の80%以上は転倒により発生しており、骨密度が低下した状態では転倒を予防することが重要です。
骨粗鬆症が進むと、ちょっとした転倒でも骨折します。特にきっかけがないのに背が縮んできた、腰が曲がってきたという方にレントゲン検査をしてみると、気付かないうちに背骨が折れていた(押しつぶされるように変形していた)ということもあります。「いつの間にか骨折」とも言われていますが、特に背中が痛くなった経験がないにもかかわらず、骨がもろくてつぶれてしまっていたというわけです。
また、骨粗鬆症による骨折を起こすと再び骨折する危険度が高くなります。過去に背骨の骨折をしたことがある人は、したことのない人よりも5倍ほど新たに背骨の骨折をしやすいという報告があります。大腿骨の骨折を起こす頻度も2.5倍になります。特に1回目の骨折後早期(半年〜1年以内)に再骨折が多く、早めの検査・治療開始が重要です。
骨折が心配になるのは中高年者ですが、骨折を防ぐためには、若い時期により高い骨量を獲得しておくこと、中高年になってからは若年時の骨密度をできる限り維持することがポイントです。骨密度が低下している場合、骨折を起こしてしまった場合には骨粗鬆症の治療薬を使用します。骨折しないために、早いうちから現在の自分の骨量を知り、栄養・運動などの生活習慣を見直しましょう。「骨密度検査を受ける」「かかりつけ医に相談する」など、自分の骨に興味を持って行動に移してください。
骨折予防に大切な点、普段から気を付けるべき点については、また次回書く予定です。ここまでお読みいただきましてありがとうございました!
