骨粗鬆症について その3

投稿者:整形外科医 海村朋孝

このブログも第10回まで続きました、海村朋孝です。またまた骨粗鬆症についてです。骨粗鬆症になると骨強度が低下し、日常の些細な動作で骨折が起きやすくなります。骨折予防には筋肉やバランス能力の強化、普段から服用している薬や食事の見直しなどの対策が必要です。

 

骨粗鬆症を予防するためには食事でカルシウムを十分にとるのはもちろん重要です。しかし骨はカルシウムだけでできているわけではありません。骨形成にはビタミンD、ビタミンK、マグネシウムをとる必要もあります。特にビタミンDは腸でのカルシウムとリンの吸収を促進させる重要なビタミンですが、ほとんどの日本人で摂取が不足しているといわれています。ビタミンDは日照により皮膚で産生されるビタミンでもあるので、週2~3回、15~30分程度の軽い日光浴が良いそうです。夏は日差しが強いので、もっと短くても良いでしょう。適量のタンパク質をとるのも大事です。

 

骨を強くするのに良い主な成分は、カルシウム(乳製品・小魚・青葉・大豆製品・ひじき)・ビタミンD(魚・きのこ・卵黄・日光浴)・タンパク質(肉・魚・卵・大豆製品)・ビタミンK(納豆・緑黄色野菜)・マグネシウム(豆類・ナッツ類・海藻・全粒穀物・緑黄色野菜)、などです。リンも骨の構成成分ですが、こちらは加工食品に含まれるので、とりすぎに注意が必要です。

 

また、骨折を予防するためには転ばないように注意することも大切です。転倒を防ぐには、筋力の低下・バランス能力の低下を防がなくてはなりません。30歳、40歳代から何らかの対策を始めるべきです。体幹筋トレーニングや片足立ちが有効ですが、関節や腰の痛みなどの症状があるようなら、まずは整形外科に受診して診断・治療を受けるのが良いでしょう。そのうえで運動習慣を意識づけ、長く健康に過ごせるようにしましょう。

 

高齢者の転倒予防においては、室内環境の改善や衣服・履物選びも重要になってきます。そのために使える支援制度などもいろいろあります。困りごと、疑問、不安に対してはケアマネージャーや地域包括支援センターにご相談ください。さまざまな制度や地域資源を利用した総合的な支援を行ってくれます。

 

次回のブログでは骨粗鬆症予防、骨折予防のためにできる生活の工夫についてもう少し詳しくお話しする予定です。ここまでお読みいただきましてありがとうございました!