2回目のブログ更新、海村朋孝です。前回の続きとして、「運動器疾患」をいかに予防するかという話です。そもそも「運動器」というのは骨や筋肉、神経、靭帯、関節といった体の姿勢や運動を司っているもの全体をさす言葉ですが、これらの運動器が機能障害を起こすと、しびれや痛みなどによって日常生活やスポーツをする際に支障をきたすようになります。
運動器疾患にもいろいろあります。けがもそうですし骨折や関節の痛み、筋肉痛から神経痛も含まれます。そんな中、関節の変形や手足のしびれなど、老化現象として片付けられてしまうものも多々あります。全国的に高齢化が進んでいますが、当院の受診患者にも高齢の方が多くみられます。
運動器疾患予防を考えた時、不意の事故など防げないものも当然あります。しかし高齢の方の転倒による骨折や関節の変形による痛みなどは減らす余地があると思います。問題となるのは筋力・バランス低下、痛みや関節が動く範囲の制限などですが、運動習慣の欠如、不適切な栄養摂取などがこれらにつながるということは皆さんなんとなくわかっているかと思います。外来診察中にもよく、日常生活の内容を確認させていただいています。
特に運動の効果は科学的にも証明されていて、普段から運動している人はけがをしにくい、病気になりにくいだけでなく関節や腰の痛みなども少ないということがわかっています。ただしあまりにも重労働をしている場合は話が別なので注意しましょう。無理のない、適度な運動が大切です。
骨折に関しては骨粗鬆症が大きく関連してきます。骨粗鬆症とは骨密度が下がって骨がもろく、スカスカになってしまう病気ですが、高齢の、特に女性に多くなっています。ホルモンバランスが影響していると言われていますが、男性でもあり得る病気です。骨粗鬆症だと少し転んだだけでも骨折することがあります。そうでなくとも、ふとした拍子に骨折してしまうことすらあります。最近背が縮んだとか、腰が曲がってきたとかいう場合にレントゲンを撮ってみたら背骨の骨折が見つかった(いつの間にか骨折)という話も珍しくありません。骨を丈夫にするためにも適度な運動とバランスのとれた食事が重要です。さらに骨を強くするためには、カルシウムだけでなく、たんぱく質、ビタミンDやビタミンKも必要です。
次回は運動と痛みに関してもう少し詳しく書く予定です。ここまでお読みいただきましてありがとうございました!
